行動科学を意図して組織の倫理感を高める

行動科学を意図して組織の倫理を管理する。戦略

こんにちは!カナです。

 

先日「CULTIVATING ETHICS VIA BEHAVIORAL SCIENCE」という記事を読みました。頻繁ではありませんが、たまにニュースになる企業の不祥事も、科学的に防げる対策があるというこの記事を紹介しつつ倫理的組織管理について考えていきたいと思います。

行動科学を意図して組織の倫理を管理する。

行動科学を意図して組織の倫理を管理する

CULTIVATING ETHICS VIA BEHAVIORAL SCIENCE」では冒頭で

個々の従業員の不祥事等に言い訳をし続けるリーダーは、リーダー自身と企業の評判を危うくしている。

と書いています。

アメリカの会計の試験を受けると大抵はでてくるこの「Tone at the top」。「上が見本をみせる。態度で示す。」そのようなニュアンスで使われる概念です。冒頭のフレーズはこの概念に沿ったフレーズです。しかしながら、リーダーの態度や姿勢だけで対策を打つのでは十分ではなく、仕組み化が必要です。不祥事も日々の小さなミスも俯瞰的に見れば原因はあり、対策を打てます。それを行動科学の視点から考えています。

 

人の行動の傾向

記事ではいくつかの人間の行動科学を紹介しています。以下に抜粋します。

Assumption

組織は従業員が「正しいことをするだろう」と推測しているが、実際はそこまで倫理的ではない。むしろ、「馴染むためにみんなと同じ行動をしよう」や「前の人がそうやってから同じようにする」という理由で行動したりするので、そこに倫理的かどうかの思考は存在しない。

Rationalization

「間違ってるとわかってるけど、あの人に言われたから」や「間違ってるとわかってるけど、誰かが傷つくわけでじゃないし」や「チームで達成するためにはこれをやらなくてはいけない」など自分の行動を正当化しようとする。

読んでるだけでも、「ある、ある。」な人間の行動パターンです。

 

対策

人間は先に述べた「傾向」がある!それを認識するだけでも大分違うと思います。別に、周りに流されるから悪いというわけではないのです。むしろそれを利用して、倫理を守る文化にして、倫理を徹底させる空気にすれば、人は「倫理を守る」ほうに流れていくわけですから。

対策としてこの記事が紹介しているのは、

倫理規定を企業に浸透させるリーダーを採用することを紹介しつつ、併せてそのリーダーは

  • 「個々人の思い込み」、「動機」、「インセンティブ」、「リーダシップのスタイル」等々すべてが不祥事へのリスクに関わることを理解し、
  • 戦略的に組織の仕組みを作り、事前対策を打ち、
  • 「声を上げる」ことができる文化をつくり、
  • フォーマルでもインフォーマルでも倫理を守ることによってインセンティブを仕組みを作り込む

と紹介しています。

最後に

文化や空気というのは本当に大切です。それによって人は良くも悪くもその文化や空気に流されます。その空気や文化の形成を決定づけるのはトップの人々です。仕組みを作るのも結局はトップが動かないとどうにもまとまらないからです。

人はそこまで強くない。個人個人が素晴らしい倫理観を持っていても、人は空気で流される場面を何度も見てきました。個々に話すとしっかりとした意見を持っているのに、ひとたび集団になると、周りと違う行動をしたくない。そっちの価値観の方が表面化する人は多く感じます。だからこそ、仕組みで管理することが必要です。ミスも個人の能力の問題で片付けるのではなく、状況やデータを集めて起きないようにすることが組織管理です。

改めて、「文化」や「空気」を意図的に構成していく大切さに気づかされる記事でした。

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